基本給はさほど高くない。また福利厚生に関しても、住宅補助のたぐいは一切無く、少ない給料から支払う必要があり、苦しい生活を強いられる。また、昇進昇給に関しては、人事権をもつ研究室のリーダーが独裁的に決めることができるため、リーダーと良い関係を築くことができれば安泰であるが、そうでない場合は先行きは暗い。

研究所内に育児施設があり、ほとんど無料で利用出来るサービスがある。しかしながら、定員以上に希望者が殺到している状況であり、その利用には高い倍率の「抽選」を勝ち抜く必要がある。また。事務職に関しては、その仕事の内容に比して給料が良いため、多くの女性が退職したがらないのが現状である。研究職に関しては、そもそも結婚しない女性も多数居る。

周囲の研究者のレベルは日本屈指であり、そのような周囲との切磋琢磨できる環境が常にあるために、研究者としてのレベルは非常に上がったと考えられる。しかしながら、社会人一般としての対人能力や折衝能力の向上を図ることは難しく、大学生がそのまま歳をとっただけ、という大人が多い印象をうける。研究領域での転職の際には有利であるが、その他の場合は大変厳しい。

あなたの研究を一言で表現して下さい。面接の雰囲気は極めて和やかである、面接担当者は、希望する研究室のリーダーであり、年齢としては40~50代が多いと思われる。研究機関であるため、面接は研究のプレゼンの内容と質疑応答が極めて重要であると考えられる。

長時間労働、土曜日出勤を当然とする文化であるため、プライベートとの両立は極めて難しいと考えられる。また女性に関しては、出産育児を理由に退職する者が多く、まだまだ整備が必要であると考えられる。しかしながら、女性事務職に関しては、自由な時間が多く、家庭と仕事のバランスが非常にとれている印象をうけました。

休暇制度、労働時間等は研究室の方針によってのみ決まるので一概には言えないが、概して長時間労働、休日出勤を強いられる場合が多く、不満を持っている者が多い印象をうける。住宅補助、食事補助の類いは一切なくいが、研究所の敷地内に小さな保育施設があり、子供をもつ女性にとっては大変重宝しているが、利用出来るかどうかは抽選しだいである。

日本唯一の自然科学の研究機関であり、ライバルとなり得る対象は日本国内にはなく、将来的にもこの状況は変わらないと考えられる。既存事業、新事業に関しては、国家戦略と非常に密接に関連しており、現在は、エネルギー関係の研究が重点的に資金がつぎ込まれている。また、昨今の日本経済の状況から、さまざまな場面での経費削減が検討されており、長期的にみて縮小すると思う。

こればかりに関しては、所属する研究室に大きく左右されるので一概に述べることはできない。わたしが属する研究室に関して言えば、リーダーが非常に理解のある方であり、比較的自由な裁量をもって研究を行わせて頂いている。しかし、よその研究室では、個人の希望を顧みずに完全にトップダウンな運営を行っているところもある。

自由な研究が行えると期待したが、実際にはリーダーが考えたアイデアを具体化する様な仕事が多かったことが非常に残念であった。人間関係に関してはおおむね良好であり、そこに対する不満はない。また、給料が低いことが非常に不満である上に、雇用に関しても任期制であり不安定であるので、自分の将来を考えると非常に不安になった。

大きな理由は以下の二点である。•入社前には、自由で個人の裁量に任せた研究が出来るものと期待したが、実際はリーダーのアイデアを具体化するための労働力とも考えられる仕事が大部分であったため、これが非常に大きな不満となった。•給料が低く、また雇用も短期の任期制であり、自分の将来を考えたとき大きな不安を覚えた。