ソフト職能、ハード職能(電気、機構)がありますが、ソフトのほうがやりがいはありそうです。私の担当製品は設計要素が少なくソフト変更に伴う図面の書き換えや調整がメインのため、技術者としてのやりがいはあまり感じません。定期的にMVPの表彰を行っていますが、利益より技術的な貢献度で評価されるため、担当製品による差が開くばかりです。

年収は平均かそれ以上かも知れませんが、退職金や各種手当が含まれていることを考慮すると、決して良い方ではないと思います。賞与は入社前は年間4.4ヶ月と聞いていましたが、私の階層ではMAX3.7ヶ月-グループ全体の業績不振による20%カットでした。昇格はレポート提出と役員面接により決定しますが、最大合格率は受験者の半数程度です。

職能による差が大きい部分です。週に2回の定時退社日がありますが、ハード職能は追加申請して残業している人が多いです。会社としても部署による残業時間の差は見ているようですが、職能による差分までは切り込めていません。残業時間だけでなく、休日出勤についても同様です。

研修は全て外部機関で行っていますが、技術の向上に結びつくものは少なく、研修予算の消化が目的化している節があります。残念ながら現在の担当製品では、あまり技術を身につけることもできません。ただ、他職能との調整業務が多いため、マネジメント力は同年代の方と比べ身につくと思います。元々がソフト開発会社のためハード職能の上司は少なく、知識は同僚や先輩から学ぶことが殆どです。

技術を売りにしていたにも関わらす、実際は殆どが調整業務でした。設計に費やす時間は、数ヶ月続く1プロジェクトの中で数日しかありません。年収面でも、入社時の条件を大きく下回りました。また、私の配属部署は発足してから年月が浅いのですが、旧体制時のメンバーの結びつきが強く、人によっては馴染むのに苦労するかも知れません。

・収入、業務内容共に、入社前の条件と異なっていたこと・ワークライフバランスの改善を目的に退職を検討し始めました。いずれも、将来像を描く中でネックになると考えています。また、「グループの一員」と「あくまでも子会社」という2つの面を都合に応じて使い分けていて、常に悪い条件を背負わされることも不満要因の一つです。

【社長】上原宏敏社長を含め、役員は全て親会社からの出向です。また、社長は非常勤のため普段は専務が代表権を持っています。入社後2年以上経ちますが、社長をこの目で見たのは2回しかありません。会社の経営方針や業績等は2か月に一度程度、専務から発表されますが、方針は親会社に従うのみです。私の担当製品については今後縮小するのか拡大するのか、2回も方針転換がありました。方針転換するときも、理由の説明がなされないのが不満です。

事業内容は、今後成長が見込まれるEVや車載ECUに力を入れているので安泰と思われます。ただし、大企業にありがちなグループの再編に巻き込まれやすいため、会社自体がいつまでこのまま存続するのか読めません。ナビ・オーディオ系も手掛けていますが、こちらは市場が飽和状態で拡大が見込まれず、これから縮小傾向になると思われます。

業務量の多い職能では、死んだ魚のような目をしている人が沢山います。技術職志向の強い人はやりがいを見出せず、感情抜きに黙々と与えられた業務をこなしています。自分と職能の違う上司の元で働く人達は、業務の難しさや忙しさをなかなか理解してもらえず、それを伝えるために更に仕事が増える、という悪循環に陥っている気がします。

子供が幼い間は時短勤務をしている方もいて、そういった意味では子育て女性でも働きやすいと思います。ただ、業務量が少ない分出せる成果も乏しいため、昇格は難しいようです。中には部長クラスまで上り詰めた女性もいますが、そのような方は皆独身の方です。ソフト職能には女性も多いため、一般的な設計職よりは女性の居心地の悪さは少ないかも知れません。

前職でのワークライフバランスの話をした際に、面接官の1人が渋い顔をしていました。当時はあまり気にしなかったのですが、今思えばこのとき考え直しておけば良かったと後悔しています。面接は2回とも役員+人事担当者で、2回目は副社長が登場しました。内容は志望動機等の一般的な内容と、前職で身に付けた設計者としてのスキルについてで、今現在重視されているマネジメント力に関する質問は殆どありませんでした。その他、英語力を問う質問もありましたが、自信がなくても今後向上させたい、という趣旨の回答をすれば問題なさそうです。