KPIに達成できないクオーターが2,3続いたため、会社推奨による退職となった。また、パーティー好きでとにかくノリが良ければ良しとされる社風、人間関係にもあわなかった。特に、名前を偽り営業電話をかけなくてはならないのも自分には合わず、辞めて本当に良かったと思っている。ただ、日本のビジネスの業界がどうなっているのか全体が把握できるため、1,2年なら良い経験になるのではと思う。

要領の良い人はあまり残業もなく、好成績を残していたが、1^2年目のアソシエートレベルのリクルーターや、要領の悪い人は、毎週のように週末出勤、勤務時間も8時ー9時、10時頃と非常に長い。朝は早ければ早い方が良いとされており、8時前に出社してきている人も大勢いました。成績が良ければなんでもOKという感じです。

成績が良い、もしくは上司に好かれているかどうかで、育児休暇のみならず、大型の有休を取得できるかどうかがきまります。2009年で育児休暇を取得していた女性はおりましたが、もちろん成績が良く会社にとって重要な管理職の女性でした。もしくは管理職ではなかったが、上司に(特に社長)に非常に好かれている人でした。一人一人に損益計算書があるので、成績がぱっとせず、上の人に好かれていない場合は、育児休暇を取得する等、非常に難しいと思います。

魅力は特にないと思います。1人でも多く転職させられた人が上にあがり、管理職となるので、基本的に人間的な魅力がどうのこうの、というより、嘘も方便で口が非常に達者な人、そして負けず嫌いの人、闘争心のある人、どちらかというと、お金のためならなんでもできる的な人が管理職についています。魅力とか、尊敬とか、ほど遠い世界だと思います。

社員のモチベーションはもちろんインセンティブの報酬です。お金に対して強い執着心があり(出身国のGDPが低ければ低いほどモチベーション高し)、且つ、我が強く目立てば目立つほど良いリクルーターとして活躍します。優しい人、お金に執着心の無い人、協調性を重んじる人は、やりがいや面白みを感じることが難しいのではないでしょうか。

昇進については、いかに上司に好かれ、そして結果を残すことで決まります。この点に関してはどこの会社もまあ一緒かと思いますが、その傾向が非常に顕著です。報酬については成果を出せば出すほど挙げられますので、こちらも非常に明確です。一人一人に損益シートがあるので、結果が出せなければ"warning letter"を渡され、上司からも辞めるよう何度となく促され(これは精神的に傷になるほど傷つく言葉を浴びせられます)、会議室に電話で呼び出され、3通目のレターを渡された時点で自分の机に戻れなくなります。

マネジメントが日本社会、日本人の”外国人に対する憧れ”を非常に良く理解しており、背が高く割と見た目の良い外国人リクルーターを採用するため、新しいライバル企業が出てきても今後も残ると思います。成果主義なため、クライアント企業や求職者に対するフォローが非常に雑で、相手に対する思いやりの心等が全く無いため、それが多少、長期的な経営に影響してくるかもしれませんが・・・

入社して一番ギャップを感じたのは社風でした。この会社は優秀なリクルーターとなれる素質を備えた人がそろっているため、みんな頭がよく人を騙す技術に長けています。入社前の面接で、パリッとしたスーツを着用しプロフェッショナルに振舞っていたのが、社内に入るとガラッと変わり、求職者やクライアントの悪口や、悪い言葉を使用し、とにかく子供っぽく、プロ意識の無さにびっくりしました。モラルの低さは社内のパーティーでも顕著で、結婚している上司と若い社員が普通にhookupしていて、いくら酒に酔っているとはいえ度を超していて本当に驚きました。

当時オフィスの平均年齢は20代後半で、唯一働いていた40代後半のリクルーターも、全く同じ業務をしていたため、身に着くスキルというのは非常に限られています。しいて言えば人をうまく交わす、騙すという技術でしょうか。良い面は、スピード勝負の仕事なので、タイムマネジメント能力、パソコン早打ち、等でしょうか。

出産育児休暇や、長期の休暇は存在していますが、自分の成果と、自分がどれだけ上司に好かれているかどうかによって決まります。成績が良く上司に気に入られていれば、基本的に何をしても許されますし、長期休暇も取得できますが、成績が悪いと長期休暇申請しても上司に取り下げられます。余り休むとまた退職に追い込まれるので注意が必要です。