小売業界としては給与水準は高かったといまだに感じます。私の場合、入社2年目で本社商品部へ異動となったのですが、その年の源泉徴収で年収450万円ぐらいでした(決算賞与込み)。その後、丸3年が過ぎた頃に、等級があがって500万円にのったと記憶しています。将来的に1000万プレーヤーを目指すのは難しい会社ですが、地方勤務なら住宅の借り上げもあり、給与の安定性という意味では良い会社だと思います。

大卒で正社員で入った場合、いつどこに転勤で飛ばされるかわからない会社です。パートから店長に登用される形で正社員になる女性であれば、自宅からの通勤エリア内での転勤しかありませんが(ただし等級上限あり)、新卒入社の場合、異動数日前に告知、即引っ越し準備みたいなことはザラでした。本社勤務していても、突然地方店長に飛ばされることもあり。みなさん家は買っても単身赴任、みたいな方が多数います。

最近は国内業績が頭打ちのため、TVCMなどの販促をたくさん打ったり、海外出店にも積極的であるが、仮にそれらが失敗したとしても、簡単に足元が揺らぐような企業ではない。しまむらの代名詞でもある徹底したローコストオペレーションは、店舗オペレーション、人事(パート登用等)、物流、店舗開発など多岐にわたり、競合企業が仕組み自体を知っても真似できない次元にある、そして常に進化を続けているからだ。1つだけ懸念点を挙げるとすれば、働く人材はパートからの店長登用などを除くと、ほぼすべて大学新卒採用であり、キャリア採用をほとんど行っていないところ。もちろん、メリット、デメリットあるとは思うが、国内の出店余地がなくなり、いいものを安く提供するだけではダメになってきたことを踏まえると、様々な面でこれまでとは違うやり方や発想が求められる局面が多くあるはず。そんなところから、人材面においても外部の血を多少入れることで、社内を変えていく必要があるのでは?と思ってしまうのだが。

最初は「全国転勤前提」「大卒は将来の幹部候補」といったあたりのメッセージに惹かれて興味を持ち、面接を進めるたびに企業のすごさを理解していったことで入社を決めました。入社後、ギャップを感じたのは転勤の激しさです。私の場合ですと、入社3年で引っ越しが3回。本社勤務も経験しましたが、本社に行ったらゴールではなく、そこからまた、いつ地方の店長やマネージャーに飛ばされるか、誰にもわからないようなレベルの人事異動があります。地方勤務の場合、借り上げ住宅などはすべて手配してくれるので、生活に困ることはないですが・・・パートから店長に登用されて正社員になるケースを除き、1つの場所で長く働きたいという大卒総合職の方には、絶対お勧めできません。