痛みや不安を抱えた患者さまが、自分の声掛けや対応によって、笑顔で診療を終えた際には、やっていて良かった、と思うことが多々あり、やりがいを感じていました。また、自分を信頼して来院してくれる患者さまができたことによって、どういう行動をすれば、喜んでいただけるのか、といったことを深く考えるようになり、モチベーションにも繋がっていました。

急患や遅刻をされた患者さまの対応により、帰宅が遅くなることが、稀にありました。早く帰宅したい気持ちはありましたが、それ以上に仕事終わりに通うことのできる歯医者さんとして、患者さまに知っていただき、治療後に感謝されると、この仕事をしていて良かったなと感じます。

チーム医療においては報告相談連絡が大事なので、言われたことだけをこなす人だと、患者さんに迷惑をかけてしまいます。そういった患者さんを思う気持ちなのか、はっきり物事を言う人が多いので、意見がぶつかることが多々あります。基本的には、さっぱりした性格の人が多いので、女性特有の嫌な人間関係に悩むことなく、患者さんのために働く素敵な職場だったと思います

日本最大の歯科グループなので、未経験の人でも働けるよう、教育制度はかなり手厚いものでした。まず、入社した際に歯科の知識だけでなく、医療人として、保険証のことやB型肝炎について学べる資料を渡され、3ヶ月間OJTを行います。入社後は社内研修が頻繁にあり、グループとしての統一された接遇マナーを身に付けることができます。キャリアステップは、かなり明確な制度があるので歯科助手からマネジメントリーダーとして働くスタッフもいて、私もそこを目指して頑張っていました。

日本一大きな歯科グループとは知っていましたが、地元の歯医者さんとは比べものにならないほどデジタル化していたことに、驚きを感じました。特に、週一で行うグループの朝礼では、国内の診療所とウェブを繋いで会話をするなど、規模の大きさにただただ圧倒されました。また30年以上の歴史がある企業なので、年功序列であると思っていましたが、実際は実力主義で努力した人が報われる会社であるということにも、当時大変驚きました。

大きいグループなので、他の歯科医院とは違って、福利厚生が整っていました。人事の方から聞いた話だと、個人で運営している歯科医院は厚生年金に入っていないところも多いそうです。あと私は一人暮らしをしていたので、家賃補助があることで、より安心して働くことができました。他には、資格取得支援制度というものがあり、研修も試験もほぼ会社負担で受けられるものもありました。

給与は、一般的に見て平均的な金額でした。勤務時間は、一般企業と比べると長時間ですが、診療が延びたときは残業代が支給されますし、休みを多くもらえるので、特に不満に思うことはなかったです。最初こそ体力的に辛かった思い出がありますが、仕事とプライベートにメリハリがつくこの働き方は、私にはとても合っていました。

面接は2回ありました。1時面接は人事の方。2時面接は、診療所の院長でした。1時面接の時には、一般常識程度の筆記テストもありました。面接の質問はいたって普通で、突拍子のないものはないので、普通に対策すれば大丈夫だと思います。